組織能力向上・人材育成戦略

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改革(制度)相談事例 ⑤

2012/12/10

前回は人事戦略を考える時に、知っておくべき各フローの役割を紹介しました。
今回は、各フローの関係性を考えます。

因みに、弊社に頂くご相談の多くは、一般企業は内部フローが中心です。
行政の場合は、インフローに関する支援が多いようです。

以前、ご紹介した経営全体における各部門や役割の見方と同じで、人事全体も各フローが独立して個別に機能するのではなく、それぞれがきちんと機能しながら各フローと連動している事が非常に重要なのです。

例えば、わが社の採用戦略や募集能力、選考技量はリクルーティングの専門企業レベルの力を持っています。しかし入社後の教育や人事考課は形だけです。ではダメです。

また、わが社の内部フローを見た時に、制度構築などは人事の専門コンサルティング会社のようにマニアックなレベルの仕組みを作る事ができます。しかし、採用はまるでザルのような事をしており、学校や労働行政と情報交換など一切していません。でも困ります。

相談にこられるクライアントでよくあるのが、問題と原因の分析が十分でなく、同じ過ちと対処療法を繰り返し、あげくのはてに組織力が低下したり、社風が悪化する事も決して少なくないのです。

優秀な人材を入れても組織自体がその優秀な人材を使いこなせず潰してしまったり、教育や人材育成に篤い志と仕組みを持っていていても、鍛えがえがなく(耐性が弱い)、育つ伸びシロのない社員を採用し、おくり込まれても同じ事です。
ですから人事全体も経営全体もトータルバランスが非常に肝要なわけです。

今、目の前にある問題の原因が入口から出口までトータルで見て何処にあるのかを考える事も大切なのです。


執筆担当:有限会社HRエージェント

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