集客倍増!魅せる写真術

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あれもこれもはやめよう

2012/09/09

 このところガイドブックの取材などで飲食店におうかがいすることが多かったのですが、自分で写真を撮ってメニューやブログにのせていらっしゃるお店によく出会いました。それも基本的なメニューはきっちりプロに撮ってもらい、きょうのおすすめ・今週のおすすめなど、ひんぱんに差し替える料理を撮っていらっしゃるケースが目立ったようです。
 そんなお店でよく尋ねられたのが「うまく撮れない。なにかアドバイスして」というもの。デジカメの性能が上がったので「きれいには撮れるんだけどね」ともおっしゃいます。
 確かに少々照明が暗くても撮れるようにはなりました。けれど、より印象的な写真となると、やはりハードルは高いようです。
 では、初心者の方が印象的な写真を撮るにはどうしたらいいのでしょう。それには構図の取り方と光の捉え方に気を配ることです。そこで今回はまず料理を前提にした構図の取り方についてお伝えします。
 「えっ、構図? そんなこといわれても難しいよ」といわれる方もいらっしゃるかもしれません。では、なにをどう写したいか、なにをどうお客さんに伝えたいかということを考えてみてください。すると、自然と構図は決まってくるはずです。
 ただ、ここで注意したいのはあれもこれも画面に入れてしまうこと。すべて入れてしまえば、肝心の料理がかすんでしまうことになります。例えば料理数が多い定食類などは、ごはんや吸い物類を画面からほとんどはずしてしまい、おかず類を大きく見せてください。さらに小鉢類も定食の中で重要ではなかったなら、ほんの少し見える程度に画面を調整します。すると、メイン料理が引き立ってきて印象的な料理写真になります。
 単品料理も同じように考えてください。器は全部入れるのではなく、できるだけカットしてなかの料理を大きく写します。
 コースや定食などでどうしても量をアピールしたければ、複数の写真で構成します。まず全体を撮って皿数を伝え、それをサブ的に使います。そしてお客さんに見せたい料理を、器をほんのちょっと入れる感じで撮り、こちらをメイン写真として使います。
 繰り返しますが、なにをどうお客さんに伝えたいか、それを考えて撮ることです。
 構図は写真の印象を強めるために重要ですので、次回も続けたいと思います。
 あれもこれもの例。
あれもこれもの例。
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 吸い物をほんの少し入れるだけにするとこんな感じ。
吸い物をほんの少し入れるだけにするとこんな感じ。
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 さらにおかずを強調。最初のカットと比べてみてください。
さらにおかずを強調。最初のカットと比べてみてください。
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執筆担当:九州の取材.com(メニィデイズ)

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